通貨ペアの注目点

通貨ペアの注目点

 

  • 米国の雇用統計(失業率、非農業部門雇用者数)の発表が予定されており、為替市場に影響を与える可能性がある
  • ECBによる2025年の追加利下げの可能性がユーロ売り要因として挙げられている
  • 日本銀行による追加利上げは2025年3月以降となる可能性があり、ユーロ買い要因となっている

 

4時間足分析

ユーロ円4時間足

トレンド分析

現在ユーロ/円(EUR/JPY)は、下降トレンドライン上昇トレンドラインの間で推移しており、三角保ち合い(ペナント型パターン)が形成されています。この形状は、売りと買いの力が拮抗しており、市場が次の大きな方向性を模索していることを示唆しています。

具体的には、価格は直近高値(164.551)から続く下降トレンドラインに抑えられており、上値が重い状況が続いています。一方で、直近安値(160.905)を起点とした上昇トレンドラインがサポートラインとして機能し、価格の下落を防いでいます。このように、上値と下値が徐々に収束していく状況にあり、市場は次のブレイクアウト(価格の大きな動き)に向けてエネルギーを蓄積している状態です。

このトレンド分析から、現在の市場では方向感が明確に定まっておらず、短期的なトレンドに従った取引が難しい局面といえます。ただし、三角保ち合いを抜けた場合には、大きな動きが発生する可能性が高いため、上昇ブレイクまたは下降ブレイクのどちらが発生するかを慎重に観察することが重要です。

上昇ブレイクの場合は、163.192(前日高値)や164.551(直近高値)といった水準を目指す動きが期待されます。一方、下降ブレイクの場合は、162.372(前日安値)や160.905(直近安値)を目指して下落する可能性があります。このように、ブレイクアウトの方向がトレンド形成の重要な鍵となる状況です。

移動平均分析

  • 短期移動平均線(5EMA):162.828
  • 中期移動平均線(25EMA):163.068
  • 長期移動平均線(75EMA):162.930

短期線は中期・長期線を下回り、デッドクロスを示唆しています。これは弱気の兆候です。しかし、価格は短期線付近で推移しており、方向感の明確化が求められる局面です。

中期線と長期線がほぼ同じ水準に位置しているため、市場のモメンタムは減少している可能性があります。

総合分析

ユーロ/円は、短期的には売り圧力が強いものの、下値支持が強く方向感が乏しいレンジ相場の状態にあります。三角保ち合いのブレイクが発生するまで、大きなトレンドを形成する可能性は低いと考えられます。

特に注目すべきは、以下の2つのポイント:

  1. 163.192(前日高値):この水準を上抜けた場合、再び164.551付近を目指す展開が予想されます。
  2. 162.372(前日安値):この水準を下抜けた場合、160.905のサポートラインまでの下落が視野に入ります。

価格目途

  • 上昇時のレジスタンス:163.192(前日高値)164.551(直近高値)
  • 下落時のサポート:162.372(前日安値)160.905(直近安値)

シナリオ1:上昇ブレイク
163.192を明確に上抜けた場合、164.551を目標に上昇する可能性が高いです。ここを突破すれば、新たな上昇トレンドの形成が期待されます。

シナリオ2:下降ブレイク
162.372を割り込んだ場合、160.905までの下落を警戒する必要があります。この水準を割ると、下降トレンドが再開する可能性があります。

 


 

まとめ

ユーロ/円(EUR/JPY)は現在、下降トレンドラインと上昇トレンドラインの間でエネルギーを蓄積している「三角保ち合い」の状態にあります。この状況は、市場が次の大きな方向性を模索していることを示唆しており、短期的には方向感がつかみにくい局面といえます。価格がいずれかのトレンドラインを突破することで、次のトレンドが明確になる可能性が高いため、今後の動向を慎重に見極めることが重要です。

特に注目すべきポイントは、163.192(前日高値)や162.372(前日安値)の突破です。上昇の場合は164.551を目指す展開が予想され、下降の場合は160.905までの下落が警戒されます。このような状況下では、ブレイクアウトを確認してからエントリーする戦略が有効と考えられます。

今は急いでポジションを取るのではなく、慎重に市場を観察し、明確な方向性が示されるタイミングを待つことが賢明です。リスク管理を徹底しながら、適切なエントリータイミングを見極めることが求められる局面です。

 

※本サイトのコンテンツは、あくまでも情報提供を目的としたものであり、トレードの判断を促すものではありません。これらのコンテンツから得られる情報によって生じた一切の損害について、弊社及び記事執筆者は責任を負いません。加えて、記事の修正・変更が生じた場合についても、弊社はこれを通知する義務を負いません。
また、本サイトに掲載されているコンテンツの著作権は全て『ta-license.com』に帰属しており、著作権法、関連条約・法律で保護されています。当サイトのテキスト・画像の無断転載・複製は固くお断りいたします。