通貨ペアの注目点
- 日銀の田村審議委員が2025年度後半には政策金利を1%程度まで引き上げる必要性を示唆し、円買いが進行
- 米経済指標の弱さを受けて、ドル売りの動きが強まる
- 米雇用統計の発表を控え、市場参加者の動きは慎重
- トランプ政権の関税政策が為替市場の不確実性を高める要因に
4時間足分析
トレンド分析
現在米ドル/円(USD/JPY)は、下降トレンドが継続している状況です。直近の高値である 155.524 を形成した後、売り圧力が強まり、価格は下落基調にあります。現在は 152.126 付近で推移しており、短期的な反発が見られるものの、依然として下降トレンドの中にあることが確認できます。
価格の動きは、2本の下降トレンドライン(マイナートレンドライン)に沿って下落しており、これらのラインがレジスタンス(抵抗線)として機能している状態です。つまり、価格が上昇した場合でも、これらの下降トレンドライン付近で再び売り圧力がかかり、下落する可能性が高いと考えられます。
また、一方で 上昇トレンドライン(マイナートレンドライン) も形成されており、直近の安値 150.737 を意識した押し目買いの動きも見られます。このため、価格がこの上昇トレンドライン付近まで下落した際には、一時的に反発する可能性もあるため注意が必要です。
現状では、下降トレンドの中での短期的な戻りを試す動きが見られますが、中長期的には売り圧力が優勢であり、上昇した場合でも再び売られる可能性が高い相場状況といえます。特に、152.7~153.5のレジスタンスエリア では強い売り圧力が発生することが予想されるため、慎重なトレードが求められる局面です。
移動平均分析
- 短期(5EMA):151.988 → 価格より上に位置
- 中期(25EMA):152.691 → 価格より上に位置
- 長期(75EMA):153.489 → 価格より上に位置
この状況から、移動平均線の並び順(長期>中期>短期)は典型的な「弱気の並び(デッドクロス)」であり、下降トレンドが継続する可能性が高いと判断できます。
総合分析
明確な下降トレンドの中にあり、短期的な反発の動きが見られるものの、依然として売り圧力が強い状況です。移動平均線の並びを確認すると、短期・中期・長期すべての移動平均線が価格の上に位置しており、典型的な弱気相場の形となっています。これは、戻り売りが入りやすい市場環境を示唆しており、今後の上値は限定的になる可能性があります。
また、下降トレンドラインがレジスタンスとして機能しており、価格が上昇しても 152.7~153.5付近 では強い売り圧力がかかることが予想されます。このエリアを明確に上抜けしない限り、本格的な上昇トレンドへの転換は難しく、再び下落する可能性が高いと考えられます。
一方で、直近安値の 150.737 がサポートとして意識されており、この水準で押し目買いの動きが出る可能性もあります。ただし、この水準を明確に割り込むと、さらなる下落につながる可能性があり、150円の大台が視野に入ってきます。
総合的に判断すると、短期的には反発の動きが続く可能性があるものの、中長期的には下降トレンドが継続しているため、戻り売りの戦略が有効と考えられます。特に、152.7~153.5のレジスタンスゾーンで売りエントリーを検討し、リスク管理を徹底しながらトレードすることが重要です。反対に、151円付近でのサポートを意識し、短期的な押し目買いを狙うことも考えられますが、下落の勢いが強まった場合は、早めの損切りが必要となります。
価格目途
上昇目標
-
上値目標(レジスタンス)
① 152.690(中期移動平均線)
② 153.489(長期移動平均線)
③ 155.000~155.524(直近高値エリア) -
下値目標(サポート)
① 151.000(心理的節目)
② 150.737(直近安値)
③ 150.000(強力なサポートライン)
まとめ
米ドル/円(USD/JPY)は下降トレンドが継続しており、短期的な反発が見られるものの、中長期的には依然として売り圧力が強い状況です。移動平均線の並びや下降トレンドラインの存在を考慮すると、大きな上昇にはつながりにくく、戻り売りの戦略が有効であると判断できます。
特に 152.7~153.5のレジスタンスゾーン は強い売り圧力がかかる可能性が高く、この水準を明確に上抜けしない限り、下降トレンドの流れが継続すると考えられます。一方で、下値のターゲットとして 150.737 が意識されており、この水準を割ると 150.000 まで下落する可能性もあるため、注意が必要です。
したがって、今後の戦略としては、152.7~153.5の戻りを狙った売りエントリー が有効と考えられます。また、151円付近でのサポートを確認しながら、短期的な押し目買いを検討するのも選択肢の一つですが、下落の勢いが強まる場合は慎重な対応が求められます。リスク管理を徹底しながら、トレンドに沿った取引を心掛けることが重要です。
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