通貨ペアの注目点

通貨ペアの注目点

 

2024年2月8日、日本銀行の内田真一副総裁の講演がドル円相場に影響を与え、円売り・ドル買いの流れが強まりました。内田副総裁のマイナス金利解除にも関わらず緩和的な金融環境を維持するとの見解が、市場に波紋を投げかけ、円相場は下落。東京外国為替市場では1ドル=148円台前半となりました。

海外市場でも米国の長期金利の小幅上昇が見られ、ドル高・円安の流れとなりました。市場は小動きでしたが、早期の政策修正観測により円買い戻しの動きも見られました。午後には、ドル円相場が一段高となり、148.66付近まで上昇。内田副総裁の発言を受けた市場はややしっかりとした動きを見せました。この日の動向から、日銀の政策発言がドル円相場に大きな影響を与えたことが確認できます。

日足分析

米ドル円日足

トレンドラインから現状の相場の方向性

2023年の1月16日に記録された安値127.226と、同年の3月24日に記録された安値129.645を結ぶトレンドライン(S1)と、2023年12月28日に見られた安値140.254と2024年2月5日の安値148.258を結ぶマイナートレンドライン(S2)の二つの観点から、上昇トレンドが継続していることが明確に確認できます。特に、マイナートレンドラインによって示される上昇トレンドは、その加速度が増していることを示しており、これにより市場の強気の動きがさらに強調されています。

一目均衡表から現状分析と今後の方向性

  • 転換線(短期):買い優勢
  • 基準線(中期):買い優勢
  • 先行スパン2(長期):買い優勢

一目均衡表を用いて分析を行うと、短期的な転換線、中期的な基準線、そして長期的な先行スパン2の全てで、買いの方が優勢であることが示されています。特に2024年の1月15日には基準線が転換線を上回る形で進行し、これにより中期的な上昇トレンドが確認できました。さらに、2023年12月12日には遅行スパンが価格を超過し、そして2024年1月15日には価格が先行スパン2を突き抜ける形で、全体的なトレンドが好転しました。

その後、2024年2月2日までの一時的な期間で調整の動きが見られましたが、先行スパン2が強固なサポートとなって反発し、価格は149.000を超える形で上昇を見せました。これらの動きを総合的に分析すると、今後も上昇トレンドが続く可能性が高いと予測できます。

また、2023年12月28日の安値140.254から52日前を計算すると2023年10月17日となり、その26日後の2024年2月5日が半値となるサポートライン(S2)が見られます。この強力なサポートライン(S2)が、上昇トレンドの持続に大きな力を発揮しています。このサポートライン(S2)が破られない限り、上昇トレンドは継続すると考えられ、56日後の3月2日には149.850に到達する可能性があるため、150.00以上の価格を再度試す可能性が残されています。

現在の価格は短期の転換線と同じレベルで推移しており、中期の基準線も上向きに推移しています。このような動きから、下位足での押し目買いが行われる可能性が高いと予測できます。

このような市場状況下では、マイナートレンドライン(S2)を割らない限り、逆張りを急ぐのではなく、順張りに徹し続けることでトレードを行うことが、より有利と考えられます。

今後の見通し

今後の見通し

 

現在の米ドル/円(USD/JPY)は、力強い上昇トレンドを描いています。この上昇トレンドは、短期から中期にかけての期間にわたり、市場がさらに上昇することを示唆しています。つまり、これから数週間から数ヶ月の間に、価格がさらに上昇する可能性が高いと予測できるのです。このような市場の流れを上手く利用し、タイミングを見計らって押し目買いを繰り出すことは、投資家にとって有益な戦略と言えるでしょう。押し目買いとは、価格が一時的に下がったときに購入し、その後の上昇を待つという投資手法です。

しかしながら、相場は常に動き続けていますので、その動向に対する注意深さは絶えず必要となります。価格は様々な要因により変動するため、その都度、最適な投資戦略を考えることが求められます。最新の市場データやニュースを常にチェックし、それに基づいた柔軟な対応を心掛けることが、投資の成功にとって重要となるでしょう。市場の動向を理解するためには、経済の全体的な動きや企業の業績、政策変更など、幅広い情報を収集し、それを適切に分析することが必要です。その上で、自身の投資目標に合わせて、最適な投資戦略を立てることが求められます。

 

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